運動やトレーニングによるED治療

ED治療薬の処方は保険の対象にならないため、どうしても医療負担が他の治療薬よりも大きくなります。当クリニックでは出来るだけ患者様に負担のない料金設定をさせて頂いておりますが、それでもやはり薬に頼らずにEDをどうにかしたい、とご希望される患者様もいらっしゃいます。

運動やトレーニングによってEDの症状を回復することは出来ます。
日頃忙しいお仕事中の方などはなかなか運動をするようなまとまった時間を取れることは少ないとは思いますが、休日のちょっとした時間に少しED改善の運動をするだけでも良いでしょう。
ED改善に役立つ運動やトレーニングのひとつで、とても簡単に出来る運動にスクワットがあります。

男性器は海綿体に血液が流れ込むことにより勃起し、その血液が留まることにより勃起状態を維持します。血液を留める役割をしているのは骨盤底筋群という細かい筋肉で、この筋肉が弱るとせっかく海綿体に流れ込んだ血液が逆流してしまい、性行為の途中に萎えてしまう、中折れしてしまう、という症状が起きるのです。
この骨盤底筋群を発達させることが出来る運動がスクワットなのです。
スクワットをすることで骨盤底筋群を鍛え、海綿体に流れ込んだ血液の逆流を防ぐことで長時間の勃起持続が可能となります。
骨盤底筋群は緩みやすいため、定期的なトレーニングとしてスクワットを取り入れると良いでしょう。特にデスクワークが多い方はこの筋肉が緩みやすいため注意が必要です。

運動やトレーニングを行うことは精神的な要因で引き起こる心因性EDの改善にも有効です。
ストレスやプレッシャー、性行為への不安など、精神的な負担を軽くしてくれる脳内物質としてセロトニンという物質があります。
うつ病患者へ施す治療の一環として薬剤でセロトニンの分泌を促す治療があるくらい、精神的な負担を軽減するために大切な物質です。
運動には、薬剤などを用いずにこのセロトニンを効果的に分泌する力があります。そのため心因性EDの改善・予防にも大変有効です。

ED改善効果のあるツボ押しトレーニング

大きく体を動かす運動が出来ない方のために、指先だけで出来るED改善方法をご紹介します。
こちらであればお仕事で忙しい方でも、休憩時間や食後などの少しの時間でも実施することが可能です。

胡散臭い、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、ツボ押しで男性機能を回復することが出来ます。
身体には男性機能を回復するツボがあちこちにあり、それを効果的に押してあげることでED改善にも効果があります。
デスクワークが多い方でも、テーブルの下などで密かに押せるツボをご紹介しましょう。

【三焦経（さんしょうけい）】
このツボは左手の薬指、爪の付け根から3mm離れた場所に存在します。左手にしかないツボなので右手と間違わないように注意してください。
このツボを押すと自律神経のバランスが良くなったり、男性ホルモンの分泌活性化などの効果があります。
男性ホルモンの不足や自律神経の乱れはEDの症状を引き起こす原因となりますので、三焦経を刺激することによりそれらの原因を防ぎましょう。
左手の薬指を右手の親指と人差し指でつまむように持ち、キュッキュッとリズミカルに1秒押して1秒離す、という動作を10回程度行います。少し痛いと感じるぐらいの力で押すのが効果的です。

また、こちらは密かに押すのは少々難しいツボになりますが、背中側にもED改善効果のあるツボがあります。

【命門（めいもん）】【腎兪（じんゆ）】
少々押しにくい場所にあります。背骨の真上、へそと同じ高さにあるのでへその裏側と言っても良いでしょう、その位置の左右にあるツボが命門です。
腎兪も背骨側にあり、背骨の真ん中から指2本分離れた位置にあります。高さは命門と同じでへその高さです。ツボに指を置き、上体を後ろにそらしながら力をかけると上手く押すことが出来ます。

ツボ押しはあくまでも男性機能を回復することでEDを改善する、という目的です。
心因性EDの場合や薬剤性EDの場合は効果が薄いこともあるため一度当クリニックにご相談ください。